平成11年度長野県総合防災訓練実施要綱


<日時・場所>

日 時 平成11年6月2日(水)
午前8時半から午後4時まで

場 所 長野市カネボウ工場跡地(長野赤十字病院隣り)ほか

<訓練一般想定>

第1 震災想定

平成11年6月2日午前9時30分頃、長野市を中心に大地震が発生し、市内におけ
る震度は6弱、ところによっては震度6強、また一部地域では震度7であると予想さ
れる。このため家屋の倒壊、火災、山くずれ、堤防の亀裂等の災害が広範囲に発生し
た。
なお、この地震の規模はマグニチュード7.2と推定され当日の気象条件は午
前9時現在、南南西の風、10m/s、湿度50%である。県は、地震発生と同時に
災害対策本部を設置し、長野地方事務所に地方部を置き、応急活動を実施する。
長野市においても、ただちに災害対策本部を設置し、応急活動を実施する。


第2 火災想定

地震により市内数か所から発生した火災は、住民や市内事業所の自衛消防隊、
消防団及び消防署の必死の消化活動により最小範囲にとどめることができた。
しかしながら、若里公園付近から発生した火災は、折りからの強い風に
あおられて栗田町、七瀬町の商店街地帯及び住宅に延焼し、更に長野駅
周辺のビルや繁華街で火災が発生するなど、同時多発火災となった。また、
安茂里杏花台付近から発生した火災は、富士ノ塔山に飛び火し、林野火災
となった。
これら一連の火災により、地域住民や公共交通機関利用者の避難誘導、
逃げ遅れた者の救出、更には火災に追われて高層建物の屋上に避難した
者の救出、救助等の活動が必要となっている。
また、この火災の消化活動中の消防団員及び一般住民に多数の負傷者
が生じた。


第3 風水害想定

長野県北部では、6月1日夜半から豪雨に襲われ、犀川をはじめ各河川は
増水し、6月2日未明には長野市内の中小河川の水位は警戒水位を越えて
急激に上昇しつつあり、溢水や堤防が決壊する恐れも生じた。

第4 公共施設被害想定

大地震及び豪雨により、次のような公共施設被害が生じた。

(1) 国道をはじめ県道、市道、農林道に不通個所が発生
(2) 市内各所で上水道の水道管が破損し断水地域が発生
(3) 電力施設の被災による停電
(4) 地下ケーブル及び地上電話線の切断による通話不能
(5) ガス管が一部破損し、ガス漏れ及び供給停止地域が発生
(6) 丹波島橋が一部破損し、不通個所が発生
(7) JR在来線、新幹線にも不通個所が発生

<長野県赤十字情報奉仕団の活動>

午前8時30分から11時までの「救護所開設・救護訓練」の支援


May 22, 1999