1999年9月15日(水)
 シュピッタールのキンダーホテルは2回目。前回あまりに良いところだったので急遽滞在日数を一泊増やしたくらいのところ。
 前回は雪景色であったが、今回は庭に緑の芝生が拡がり、ハンモックが下がり子供達が遊び回りまるで別世界のようであった。
この日は遊覧船巡りなどをしたが、写真は無いので文章だけになってしまっている。

 子連れ旅行に絶対お勧めなのがこのキンダーホテル。
URL:http://www.babydorf.at

 徹頭徹尾「こどものためのホテル」であり、同時に「大人のためのホテル」でもある。遊びはホテル内のみならずこのあたり一帯に溢れている。屋外の公園は滑り台、ブランコに始まり、ミニチュアの家、羊やロバ、山羊がいる牧場や、ポニーのいる乗馬コーナー、ウサギ小屋、屋外プールなど盛りだくさん。
 
 屋内にはスカッシュコートからピラーテンランド(海賊ランド)と呼ばれる子供の遊び場、サウナ、屋内プール、ベビーシッターがついている子供の各年齢ごとの専用プレイルームが5部屋ほどある。

 さらには毎日遊びのプログラムが有り、ミルシュタット湖への遊覧船、夜の山の探検、マジックショー、お菓子づくり、大工さんがやってきたコーナーなど飽きることがない。1週間の滞在が標準パックとなっている。

 3食付きでお茶やジュース、ケーキは自由に食べられる。子供用の食堂が有り、離乳食なども完備している。ちなみにその食堂は夜中は大人向けのバーに早変わりするのが面白い。メインのレストランはきちんとしたコース料理が出てくる。

 部屋は板張りの清潔な部屋でスペースをゆったり使っている作りとなっている。子供用のベッドからおまるやスキンクリームなどの赤ちゃん用品に至るまで完備している。

 面白いのは部屋に備え付けてある音に反応するセンサー。そして無線で半径3km以内にたばこ箱大の子機に届くようになっていて親はそれを持っている。子供を寝かしたまま親が外出して、もし起きてしまった場合もそれで分かるという仕組みである。

 子供に先に食事をさせて寝かせてしまって夫婦で後からレストランで食事を楽しむなんてことが子連れ旅行で出来るのはありがたいし、さすがと思わされる。

 また子供用食堂は9時を過ぎるとBarとなり、子供を寝かせてから飲みに来る夫婦で賑わう。ここも大人向けにビンゴゲームやダンスパーティなども催されて、徹底的に大人が楽しむことができる。まさに子供のためのホテルでありながら、大人のためのホテルでもあるというのはこういうところ。日本では子供が出来ると、「お母さんと子供とお父さん」という関係になりがちなのが、向こうでは「夫婦と子供」という関係が育てられていくのがよく分かる。

 そして何よりここは1週間の滞在が基本のため、親同士も仲良くなる。日本人はまず来ないのか非常に珍しがられ、ドイツかオーストリアに住んでいるものだと思われるようだ。英語が通じるのは半分くらいの確率なので、かたことでもドイツ語で意志疎通しないければならないのは大変だが、それがまた楽しい。

 盛り上がって飲んでいると「ピピピ・・・」と例の音センサーのベルが鳴るときがあるのだが、お父さんたちが一斉に胸やズボンのポケットを確認するのが面白い。そして「当たり」だと皆に拍手で送り出され、いそいそと自分の子供を見に行くことになる。(^^;

 我が家はたいてい3泊かいいとこ4泊なのだが、周りはみな7泊8日もしくは2週間パックの滞在なので、日本からわざわざ来てたった3泊で帰るのかとあきれられる。そして「今回のオーストリアツアートータルでは10日あまり滞在する」と言ったら「たったそれしか休みがないのかと驚かれる。2週間休むだけでも日本では大変なのだが、4−6週間のバカンスがある彼らには理解できないらしい。(^^;