幼少〜小学生時代 【第一話】:ホルンへのあこがれ
父はクラッシックファンで幼少の頃から家ではオープンリールでがんがんクラシックがかかっていた。もっともベートーベンより前の時代がほとんどで例外的にJ.シュトラウスや展覧会くらいだった。マーラー、ブルックナーはおろか、チャイコフスキーやブラームスも小学生までは知らずに育った。

その代わり3歳の頃からベートーベンやモーツァルトあたりなら曲の一節を聞いてすぐに「ベートーベンさっきょく、こうきょうきょくだい5ばん、はたんちょう”うんめい”」なんて言うような変なガキで、近所の公園のお砂場で弟と第九やジュピター、ラデッキーマーチを歌いながら遊んでいたらしい。

小学3年生の時に千葉の松戸に引っ越してきて祖母との2世帯住宅に住み始めるが、ここに私の10歳年上の叔父も一緒に住んでいた。

その叔父がアマオケでホルンを吹いていて、小学生の頃から演奏会のチケットを貰って演奏会の度に低学年の頃から聴きにいっていた。

叔父は演奏会に退屈しないようにと演奏会の曲目をテープに入れてあらかじめ予習用(!)に私に用意してくれた。そしてその曲の背景や聴き所なんかも一緒に教えてくれると言う恵まれた環境だった。

その曲を聴くと関連の曲も聴くし、当然聴き所も自分の楽器であるホルンの話しやエピソードが多く、それらに触れている内に自然と耳がホルンに向くようになり、あこがれていったのは当然の流れであった。

音楽経験は4歳からピアノを習い続けていたが、それで手一杯。さらに野球少年だったためそちらの練習も大変でホルンをやるなら中学生になってからと漠然と思っていたのだった。
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